【サイコパス】北九州監禁殺人事件と松永太

北九州監禁殺人事件とは?


「事実は小説よりも奇なり」ということわざがありますが、初めてこの事件を知った時の私は、これほどまでにこのことわざそのままの事件があるのかと驚いたものです。
今日はそんな前代未聞の事件である「北九州監禁殺人事件」について簡単にまとめてみるとともに、犯人である「松永太」の素性ついて検討してみることにします。

ノア

こういう事件はいまだに起こってるから怖いよね

北九州監禁殺人事件の登場人物

まずは事件の登場人物について簡単にまとめてみます。(とても複雑なので簡単ではありませんが…)


  1. X(主犯 松永太):事件の首謀者。金のためなら手段方法を厭わないサイコパス。全てこいつが元凶。
  2. Y(加害者 緒方純子):主犯松永の嫁であり、事件の加害者。松永に洗脳され、事件の主犯となる。
  3. A(Bの娘): XとYに虐待され、2002年に脱出した少女。事件の発覚に貢献。
  4. B(Aの父):少女Aの父。元不動産会社勤務。松永に利用された末、真っ先に殺された。
  5. C(Yの父):緒方純子の父。農協系土地改良区副理事。名家でお金もあり、松永に狙われた。2番目に死亡。
  6. D(Yの母):緒方純子の母。松永と肉体関係を結び、利用される。(松永が肉体関係を結ぶことで利用した)。3番目に死亡
  7. E(Yの妹):姉Yと比較すると親に隠れる場所では活発で遊び好き。また結婚前に妊娠中絶経験をし、結婚後も職場不倫をするなど複数の男性と肉体関係があった(松永とも肉体関係を結び、利用される)
  8. F(Yの義弟):地元の高校卒業後に千葉県警警察官になるも、父親の看病を機に退職して実家に戻ってCが勤務する農協の職員となり、婿養子という形で1986年にEと結婚。
登場人物は以上の通りです。甥姪や息子は事件にはあまりかかわってこないので省きます。

あんこ

実はもっと登場人物がいるらしい……

主犯松永太と嫁緒方純子

登場人物の整理ができたところで。次は主犯「松永太」と嫁「緒方純子」についてもう少し掘り下げてみていくことにしましょう。

松永太という男

金の亡者そのものである。事件はすべてこいつの金銭欲から生まれた
高校を卒業して父の畳屋を受け継ぎ、布団販売業に転換、有限会社化のちに株式会社にする。
サイコパスであるこいつがまともに商売を行うはずもなく、詐欺商法を繰り返し荒稼ぎしていた。これにより指名手配を喰らう。
時効の到来まで逃げ続けることを選択したが、商売で金を得るという手法は閉ざされたため、人から金を毟り取るという方法を選択する。
この際、松永が常用した手段は「マインドコントロール」と「性交渉」の二つ。

マインドコントロールの手法
松永は相手の「弱み」「虐待」を盾に、「食事」「排泄」「睡眠」「外出」など様々な生活制限を強き、自分を頂点とする密室の支配構造を強いて被害者をコントロールした
具体的には、被害者たちの悪口を聞き出したり吹聴させることによって、被害者たちが憎しみ合うように仕向けたり、カースト制&通電による身分制度を敷いた。
これは、松永の言うことを最も聞くものをカースト上位とし、上位の者に下位の者を通電させるというものである。
これら被害者らへの対立煽りとカースト制により被害者らを完全にマインドコントロール下においた。
性交渉の手法
松永は、容姿や話術から女性から好感を持たれる魅力があり、それにより様々な女性遍歴がある。実際に、1980年に結婚して1男をもうけるが、1992年に前妻と離婚。その後に緒方純子と2男をもうけている。事件のなかでも、妻である緒方純子以外に、緒方純子の妹だけでなく、緒方純子の母とまでも性交渉をし、巧みに利用するという場面があった。具体的には、女性と性行為をする際に写真を撮影し、撮影した写真をマインドコントロール中の被害者に見せつけ相互不信をあおる等である

あんこ

松永の話術とマイコンはすごかったらしく、逮捕後、弁護士ですら1人での接見は許されなかったらしい……
あんこも金の亡者に近いけどね

ノア

緒方純子という女

松永と同じ高校で同級生。高校時代は特に関りがなかったが、実家が金持ちで名家であることに注目した松永が電話で誘い出し求婚したことから出会いは始まる
松永には嫁がおり、緒方純子一家は付き合うことに猛反対。しかし、松永の実家訪問により緒方の父母の態度は一変。名家であり、世間体を気にするはずのCとDは、松永に早く嫁と別れ純子と結婚するよう求めたのであった。

あんこ

緒方純子本人も事件後の供述で、両親のこうした態度の変化にびっくり仰天したと語ったようです。すごい話術の持ち主だ…

松永と緒方の関係

松永は緒方に当初はやさしく対応していたが、途中から暴力をふるうようになった
さらに緒方に仕事を辞めさせ自分の会社で働かせる一方で、都合よく利用するために名家の長女であり養子を迎えて一家を継ぐ必要のある緒方を分籍させた
これを機に暴力や話術など様々な手法を使い緒方純子を完全にマインドコントロールしていき、指名手配中の逃亡から監禁事件発覚の最後まで自分の手足として利用した。

あんこ

やべーよこいつ

事件の流れ

次は事件の流れを見ていくことにします。


あんこ

以下は人物が頻繁に登場するため、記号で呼ぶことにします。

詐欺商売開始~逃亡まで

Xは二束三文の布団を高値で販売するために、客を脅して無理やり布団を買わせるなどの詐欺的商法をしていた
Xはこの商売で1億8000万円を荒稼ぎしたが、この詐欺的商法が警察の知るところとなり、1992年7月に詐欺罪と脅迫罪で指名手配される。これを機にYを引き連れ地元北九州へ逃亡。

あんこ

1億8000万も稼いだなら人殺す必要もないだろうに

北九州移転~B殺害・少女A監禁開始まで

XとYはXの知人である不動産会社勤務のBに接近。指名手配中で住むところに苦難したXはBが勤務する不動産会社を通じて複数のマンションを確保し、潜伏アジトとした。
Xは、仕事で部屋の消毒作業をしないまま「消毒済み」として工費を着服していたBの過去を「犯罪だ」と追及して弱みを握る。弱みにつけこんでBを退職させると、Xらのマンションに引っ越させて監禁を開始し、虐待を始めた。
XとYは、Bから金を毟り取り用済みになると、通電を繰り返し、食事を満足に与えないなどBを虐待して衰弱死させた(第1の殺人)。
Xは、Aに「父親を殺したことを認める」とする事実関係確認書を作成させ、Bの殺害に加担した罪悪感を植え付けて虐待を繰り返し、監視下に置いた。

あんこ

松永は自分の手を一切汚さず一連の殺人&解体を行ったらしい。

C・D・E・Fの呼び寄せ~マインドコントロール開始まで

Xは久留米に住むC・D・Eを夜頻繁に小倉まで呼び寄せるようになり、Yを殺人者であるとして(Bの殺人)匿う費用を要求した。世間体を気にするC一家はこの要求に従ったが、その後XはC一家に対して様々な名目で金を要求するようになる
Cらが金が用意できなくなると、XはC一家に対して通電などの虐待を行うようになり、無理矢理でも金を用意させるように追い詰めさせて金を巻き上げた。
妻Eとのその両親C・Dが毎晩のように外出して明け方に帰ってくるのを不審に思っていたFは、Eと共に小倉のマンションに向かうことに。これを機にXはC一家に以下のような手法で相互不信関係を作り上げる。

  1. 酒の席でC・D・Eから様々な秘密を聞き出し、それをFに聞かせることでFがC一家に不信感を募らせるように仕向ける。
  2. Eが過去に妊娠中絶をし結婚後も職場で不倫していたことなどの秘密をFに聞かせる ⇒ FはXを「よき理解者」として気を許すようになる。
  3. XがEから「Fが自宅寝室にダブルベッドを置いて部屋のスペースを狭くした」「早朝にFからセックスを求められた」とする愚痴を聞き出し、「女性を侮蔑している!」とFを責め立てる。
これらによりFとC一家が団結してXに抵抗する事態はありえなくなった

あんこ

松永は、元警察官でガタイもよいFを最も恐れており、一家との溝ができるよう工面したそうです。

Y一家6人の監禁開始~事件まで

Yの問題を名目にC一家の奇妙な北九州通いは続き、その過程での約束不履行などを名目にC一家にも通電が開始される。毎晩の北九州通いと朝帰り、通電などによりC・E・Fは勤務先を頻繁に欠勤するようになり、保育園児であるHは保育園を8月末で退園し、小学生のGは小学校にほとんど通わなくなった。
それでもXは、以下のような手法でC一家に金を工面させた。

  1. 農協系土地改良区副理事であるCに、農協からお金を借りさせる
  2. Dに、消費者金融からお金を借りさせる
  3. EとFに仕事を辞めさせ、退職金の早期支払いを求めさせた。
これらでも物足りなかったXは、Cの所有する土地を売り払わせようとするが、不審に思われた親族の行動により失敗。親族は警察に相談する
Xは、C一家に警察が張り込んでいること、土地を売り払うことができそうにないことを知り、監禁状態においた
XはC一家に対して虐待によって自分たちの言うことを聞かせ、個々の弱みにつけこんで争わせたり、C一家を相互不信に陥らせた。マンションの狭い一室、通電を含めた様々な虐待により、当時同じようにXの支配下におかれていたAと同様に、XはC一家への支配を確立していった。

あんこ

一家が松永に貢いだ金は少なくとも約6300万円に上るみたいです。

一家六人の殺害

父C死亡事件

1997年12月21日、Xは土地の売却が阻止された責任がY一家の家長であるCにあるとして、Yを通じてCを通電させた。
その結果、Cは死亡した(第2の殺人。ただし、裁判では傷害致死と認定)。
Gがかつて願い事を聞いてくれなかったCについて「おじいちゃんなんか死んじゃえ」と言っていたが、Xはそのことを持ち出して「GがCの死を望んだから死んだんだ」と主張し、Gに罪悪感を植えつけた。

あんこ

通電したらころっと倒れたような感じで死んでしまったそうです。

母D殺害事件

1度重なる通電によって奇声を発するようになったYの母親Dの処遇について、XはYとその妹EおよびEの夫Fに対応策を練らせた。Dの処遇についてYらが精神病院入院や別の住居に引っ越すなど殺人以外の方法を提案したが、「金がかかる」としてXはことごとく却下し、Yらが殺害を提案すると「一家の決断であること」を強調した。
さらにXは「どうやって殺すんだ」とYらに考える余裕を与えさせないまま、殺害を既定方針として進める。
YとEに体を押えつけさせた上でFに絞殺させた(第3の殺人)。

あんこ

食事は一日一回、パンを食べられるのみで、ほかはずっと直立不動で立ってないといけないとかおかしくもなるわ…

妹E殺害事件

抑えていた別のマンションに移動した後、Xの指示の解釈をめぐって娘のGと口論になったE(度重なる通電によって耳が遠くなっていた)に対して、XはEのことを「おかしくなった」などと因縁をつけはじめ、Yに「Dみたいになったらどうするんだ」とEの死を連想する言葉を口にした。
さらに、XはYに対して「今から向こうのマンション(殺害が行われた場所)に行く。どういう意味がわかるな?」とEの殺害を示唆した。Xは殺害現場のマンションに移動した後で「俺は今から寝る。今から一家で結論を出しておけ」「俺が起きるまでに終わっておけ」とYらに指示した。
話し合いの結果Yら3人はXに話の中身を聞きに行くことになったが、Xの部屋に向かうドアが開かなかった。Yは「Eの処遇について終わっていないと自分たちも酷い目にあうし、Eは生きていてもXから虐待を受けて辛いだけ」とFに切り出すと、Fが「それなら自分がやる」とFがEの殺害を決意。Gに足を押えつけさせた上でFが絞殺した(第4の殺人)。

あんこ

松永は、殺人以外の選択肢をことごとく却下したようだ…

義弟F殺害事件

Fは、度重なる通電と食事制限で度々嘔吐や下痢をしていた。
Xが当初は胃腸薬を飲ませていたが、症状はおさまらず、上半身を起こすことができなくなり、吐いてもすぐに吐き気を催し、吐くものがないのにむせている状態が続く。
1998年4月13日、Fは浴室でXから与えられた眠気防止ドリンクと500ml缶ビールを全部飲みほした(YはFが飲んだ現場を直接目撃していないが、カラになったビール缶を持ちながら浴室から戻ってきたXを見ている)。ビールを飲ませて1時間後、Fは浴室で衰弱死した(第5の殺人)。この際に、Gが浴室で父Fの死亡を確認し、Xらに対して父Fの死亡報告をしている。
裁判ではFの死因は「高度の飢餓状態に基づく胃腸管障害による腹膜炎であった」と考えるのが妥当とされた。

あんこ

松永は事件後、「死ぬと思ったから、最後にビールを飲ませてやった」と供述したらしい……
サイコパス特有の考え方だよね……怖い

ノア

補足
長くなるので省きますが、この後姪Gと甥Hが殺され、残ったのは松永緒方両夫婦と息子2人に子守役兼松永に一番従順であったAのみとなりました。

事件の発覚

2002年3月6日、少女A(当時17歳)が虐待から逃れて祖父の家に助けを求めて虐待事件が発覚した
当初はXとYの2人によるAへの傷害と監禁事件と思われたが、Aの証言により、XとYは、Aの父親Bの知り合いで、5年前から4人で暮らすようになったが、暮らし始めて約1年後にBが行方不明になり、その後は3人で暮らしていたことが判明する。
数日後、Aが「BはXとYに殺された」「Yの家族6人が殺害され遺体は解体されて海や公衆便所などに捨てられた」と証言したため、大量殺人事件として捜査されるようになる
警察は、Aの証言を元に「殺害現場と思われる場所の配管」まで切り出し、DNA鑑定を行ったが、Xが配管や浴室のタイルを交換するなどの証拠隠滅工作をしたことや、7人の遺体が既に完全に消滅しているために、物的証拠が何もないという状態であった。
Aと長い間黙秘をしていたYの供述から、解体に使われた鋸やミキサー等の死体処理道具を購入した時期を示す領収書、B殺害事件に使用されて河川に遺棄された鋸の発見、死体解体時の音や匂いやゴキブリの大量発生を不審に思ったマンション住人の証言など、物的証拠がほとんどない中で間接証拠が集められた。

あんこ

配管は、農協系土地改良区副理事のCの権力を利用した松永が取り替えさせたらしい。

まとめ

今日は、「北九州監禁殺人事件」についてまとめてみました。
殺人事件であること、内容が残虐であることからブログに公開するのは少し抵抗があったのですが、私自身非常に考えさせられることも多かったので、思考を整理するためにまとめてみました。
ほかの方も私と同じような思考に陥るのか、実際この事件は多くの小説や漫画の題材になっていますが、同時に報道規制がかけられたとされ、知名度はあまり高くありません。
私も「ケモノの城」という小説を購入したので、今度感想でもまとめてみようと思います。


今日はよんでいただきありがとうございました。最後に参考までに事件が非常によくまとまっているWikipediaを紹介しておきましょう。

あんこ

その辺の鬱アニメよりも鬱な気分になります
事実はアニメよりも奇なり……
こういうのは、加害者がなぜ犯行に及んだかを考えるべきだと思うなぁ

ノア

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